8.黒字化そして会社役員へ|さよならサラリーマン生活

震災から数週間、テレビCM自体は完成していたけど公開のタイミングをはかっていました。

ACジャパンの代替CMが仁科亜希子のガン克服のCMから、「魔法の言葉ポポポーン」が結構流れるようになってきた。(ありがとウサギ)

クーポンサービスのCMもアニメーションでゆるい感じだったので、これはいけるんじゃないかってことでCMの公開が決まった。

そしていよいよ公開日、TBSのお昼12時に社内のテレビからテレビCMを確認した。

流れた時は感動した。

♪クーポンサイトは くまポンくまポン♪

しかしボクの感動とは比例せず反響はほぼなかった。

11回お昼に15秒流れるCMの効果は、たまにツイッターに投稿されるくらいだった。

本当は薄々気づいていたんです。だってこの時間だいたいみんな「いいとも」みてるし、そもそもボクはCMみてネットにアクセスしたことないし。。。

 

サービス継続か撤退か判断するタイミングの手前で最後に何したいかと代表に聞かれたので、「TBSのしばり無く1億円分CMの枠を買って欲しい」と、お願いしてみた。ボクはさらに続けた、「あと、そのCMが流れてるタイミングでYahoo!トップの1番大きな広告枠を1億円分買って欲しい」と、追加でお願いしてみた。

つまり、1ヶ月で2億の広告予算を使いたいってボクは伝えました。

 

正直、2億円スタートなら5000万円は出して貰えるかもなと思ってたら、なんと満額OKでた。
なんでも言ってみるもんだね。(後日きた請求書の消費税が僕の2年分の年収より高かった)

 

2週間がっつりテレビでCMが流れた。

CM効果は数字で測れないけど営業はすごいしやすくなって、クーポン獲得率は上がった。

そして思った通りYahoo!トップの広告枠は素晴らしい数字を叩きだした!!

このプロジェクトに参加してから広告予算を右肩上がりに積んだことと行った施策の順番も良かったと思うけど、売上、会員数のグラフは見事な右肩上がりの見映えが良いものになり。サービスは継続することになった。

正直代表が中心のサービスなんでよっぽどのことがなければ終わると思ってなったけど。

しかし、月の売上が1億円超えても黒字にはならかった。残り数百万円の赤字がなかなか埋まらないまま数ヶ月が経過した。グループ代表を筆頭にそうそうたるメンバーが知恵を出してるのに数百万円の赤字が埋まらない状態も個人的にはなかなか面白かった。

やっぱり肩書きや年収高い人たちがやってもサービスが上手くいくとは限らないんだなと改めてサービス運営の難しさを知った。

 

そうこうしてるうちに、グループ内にスマホゲームアプリのプロジェクトが始まり、クーポンサービスよりそちらがグループにとって最優先プロジェクトになった。

 

サービス開始から毎日役員会議室でやっていた定例ミーティングにだんだん代表が出席しなくなってきた。そしてマーケティング担当のボクと営業責任者が中心となりクーポンサービスを回すことになった。

このプロジェクトに参加して間もない頃に、打合せに参加していた本社の部長さんから「代表が飽きたら好きなこと出来るからそれまで我慢して頑張りな」って、言ってたなと思い出した。

 

人の指示で動くのホント疲れるからそれから解放されることがすごい嬉しかった。優秀なエンジニア、数十万人の会員数、前よりは減ったけど使える広告費+販促費、今ままで数十個くらいプロジェクト責任者してきたけど、こんな好条件でプロジェクト回せることはなかったので楽勝案件だとは思っていた。

そこからはクーポンサービスだからって理由だけでやれなかったことを含めて利益を出す施策を徹底的にやり、数ヶ月で単月黒字化が達成されました。

理由は簡単で、みんなはサイトに訪れた人にクーポンを買ってもらうためだけに頭を使ってたけど、ボクはサイトにくる買わない人からもどうやったら売上を上げれるかを実践した。110万人アクセスが来ても実際クーポンを購入する人は1%1000人くらいで、買わない99%の人からも売上が上がるように以下の2つを実施した。

  1. 広告枠を作り広告クリックなどで売上を作る
  2. クレジットカードなどの他社サービスのアフィリエイト案件を掲載し購入でなく無料申し込みなどで売上を作る

まぁー、ティーカップでやっていた売上の作り方をクーポンサービスでやっただけでした。

手法はどうあれようやく黒字化したことで代表にも褒められ、会社でお祝いパーティーを開催していただいたり、六本木の何かすごい高級なお店に連れてっていただいたり、専務が腕時計のプレゼントしてくれたり、兎に角みんなが喜んでくれたました。

これで心置きなく会社辞めれるなと思ってたら、クーポンサービス会社の社長を熊谷代表から黒字化させたボクと営業責任者のどちらかに任すと言う話がきた。

クーポンサービスは営業がクーポンを獲得しないと始まらないサービスだし、関わっている人数比率が圧倒的に営業が多いので、社長は営業出身者がやるべきと思い、(そもそもやる気はまったくなかったけど)やる気ないですと断ったら、「取締役ならどう?」と、きたので、肩書きはプロジェクトマネージャーより役員の方がいいかなと、取締役を受けることにしました。

 

そして年明け2013年にクーポンサービス会社「GMOくまポン株式会社」の常務取締役に就任しGMOメディア社からGMOくまポン社へ転籍になりました。

 

ちなみに2012年のGMOメディア社での最後の忘年会で、3年ぶりに2回目の年間MVPをゲットしました。

年間MVP2回目
2回目の年間MVPゲット

 

会社辞めようとするとイベントが発生する体質みたい、でも次回ちゃんと辞めますよ!


続きの「9.会社組織を堪能した10年間」を読む

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